「この間来とったら、炭出し体験させてやったのになあ」
都会から来た若者が、炭焼きの火を入れた、と聞いたので、様子を見に行った時です。
ベテラン炭焼き師に、言われてしまいました。
「うーん、真っ黒になるみたいだしねえ。熱いのも苦手なんだわ」
ところが、年末には若者の炭が、焼き上がるようでした。
壁土による空気調節が失敗気味で、一部燃えてしまったかも、と言う話はあります。
でも、なにせはじめての炭焼き。
見に行ってやるのが、礼儀かもしれない、いつやるだろう。
「あっ、炭出し、来年にしました。
しっかり冷えてからのほうがいいみたいです。
正月は実家に帰りたいし…。」
そんな先でもいいのか。
熱いのを取り出すのが大変と聞いていました。
でもそれは大昔、商業ベースでやってた時の話だったみたいです。
そんな先では、どうやら日程的に、炭出しに立ち会えるかどうか、不透明になりました。