「日本ミツバチ、分蜂と思ったら、巣作りを始めたみたいだよ。
変なところに作ったけど、久しぶりにひと群れ確保できた」
自慢げに、花の谷を訪れた知り合いのおじさんに、キューちゃんのお父さんが言いました。
もちろん、ミツ仲間、日本ミツバチ大好き仲間のひとりです。
おじさんちにも、以前は日本ミツバチがいました。
でも、やはりこのところずっーと、日本ミツバチ様いないいない歴を、更新中なのです。
「ここだよ。こーんな薪棚のすきまに、つくっちゃった。
まあ、様子がすぐ見えるから、これでもいいわ」
おじさんは、巣を覗き込みました。
そして、無情にも、あっさりと言いました。
「ヨウミツだがね」
ヨウミツ。
西洋ミツバチのことです。
「そんな。ほんとだ・・・、細長い。
日本ミツバチなら、ずんぐりムックリのはずだ」
ミツバチの世界でも、西洋人とかつての日本人とみたいに、体型の違いがあるみたいです。
えっ、コーギー犬のキューちゃんですか、確かにイギリス由来ですが、それは置いておきましょう。
「ミツを採るにしてもよほどしっかり防護服を着ないとね。
すぐ、刺してくるよ」
西洋ミツバチは、日本ミツバチほどには、温厚ではないそうです。
「寒さに強くないのか。
ちょうどいいよ、冬になってもカバーなんかしてやるもんか」
お父さんは、ひとりで怒ってました。
それにしても、何人ものおじさんやお兄さんが、見に来ました。
皆さん、何を見たのでしょうね。
日本ミツバチさん、かくも長き不在、なのです。
花の谷の園内には、ササユリが毎年咲くところが、1ヶ所あります。
年によって、一輪だったり二輪だったりします。
今年は一輪つぼみをつけています。
これとは別に、ササユリの株が5~6本生えているところを、去年見つけました。
「役場の○○さんにもらったタネを、蒔いたんだったよ」
どうしてこんな所に、と思っていたら、お母さんが言いました。
確かにそんなことがありました。
もうそれから、10年くらいにはなると思います。
そのササユリが咲きました。
上の写真です。
10年くらい前にタネを蒔いたこのササユリたち、下の写真のように、全部で3っつ花が咲くことになりそうです。
さすが南信州の山奥、種を蒔けば、花が咲くことになるのでした。
花の谷のシンボルツリーのひとつ、スモークツリーが満開になりました。
小さな小さな花が咲いて、モワモワとしたものも、新鮮なまま。
いちばんの見頃の時期です。
今年は、花期が7月間近のこの時期にまでずれ込んでしまいました。
これなら、ブルーベリーのお客様にも楽しんでもらえそう、と一瞬思いました。
でも、ブルーベリーも少し後にずれ込みそうで、けっきょく例年と同じことのようです。
上は、グレイス。いちばん目立ちます。
上の写真のスモークツリー、ずいぶん木が大きくなりましたが、目立たないので、名前を忘れてしまいました。
下は、ゴールデンスピリッツ。葉の色が人気です。
左奥は、ロイヤルパープルだったと思います。
今朝、7時のラジオのニュースが始まってすぐ、緊急地震速報が流れました。
「あれっ、どこだろう」
どこかよその地方を思い浮かべました。
すると、長野県南部!
思わずブルーベリー畑の中で、身がまえました。
未明からの雨も止んでいて、朝の畑巡回中だったのです。
でも、なにも感じなかった。
そういえば、かすかにズドッっ、という感じの何かがあったんだろうか、くらいでした。
たぶん、これまでと同じで、南部といっても、長野県南部の北のほう、と思いました。
売木村は、長野県南部でも、南のほうにあたるのです。
それでも、あんまりラジオが、長野県南部というものだから、家に戻りました。
「ミシッと音がした。揺れた。外だとわからないのかしら」
やはり、長野県南部でも北西のほう、木曽地方でした。
今の所、震源地のあたりでも被害はないようです。
まずは良かった。
ただ、木曽地方というと、どうしても御嶽山を思い浮かべてしまいます。
記録を見ると、1979年に有史以来という御嶽山噴火があって、その5年後に長野県西部地震となっています。
今回も、2014年にあの噴火があって、3年後の今回の地震、と考えてしまいます。
前回は、震源は深さ2キロとか、今回もごく浅い、ですので、共通するように思います。
まあ、素人だから、なんとでも言えるのですが、そう考えて、これで平穏な時期にもどった、と思いたいものです。
追記
お昼のニュースでは、ケガの人が2名、家屋や道路の被害もあったようです。
なにしろ、ここと同じような山の中なので心配です。
震源は深さ10キロ、と言ってました。
6月16日に、分蜂かと思った日本ミツバチの群れの、その後です。
その後も、どこかへ行ってしまうような気配は全くなく、蜂たちのかたまりのままです。
というか、花粉を両わきに抱えた蜂が、せっせと飛んで来て、薪棚の奥に入っていきます。
どうやら、分蜂後の一時滞留ではなく、巣作りを始めているようです。
写真でも、真ん中あたりに巣らしきものが、見えます。
たまたま通りかかって、発見した時は、すでにもういく日も前から巣作りしていた、ということかも知れません。
もうこうなっては、下手な手出しは、機嫌を損ねるだけ。
こんなところの、覗きやすい巣では、冬に寒そうですが、そっとしておきましょう。
ある青年が、日本ミツバチの本を持参して、見にきてくれました。
こういうのを自然巣というらしく、分蜂は出にくいとか、でもまあ仕方がないのです。
観察しやすいからこれも良し、ということにします。
昨日は一日中雨。
かなり降ったものの、空梅雨で来たので、干天の慈雨という感じです。
雨が降ってくれて本当に良かった。
午後になって、サビタの木のブルーベリー畑に降りてみたら、いくつもの実が色づいていました。
一昨日は、気がつかなかったけれど、昨日のうちになったものと思います。
去年と比べると、4日ほど遅れているようです。
緑色の実が、なんとなく白っぽくなって、それからピンク色に・・・。
すると、青く発色するのです。
まだ熟すところまでは行ってない、と思いながら、つまんでみました。
きちんと、甘さがありました。
これで、一気に色づいていくことでしょう。
開園ももうすぐかもしれません。
「何もかも、遅れとるわ。去年より10日は、遅いんじゃないかなあ」
確かに、わが家のキュウリもトマトも、カボチャも、なかなか大きくならない感じです。
まあ、素人粗放農業なので、声高にいう気はないのですが。
ずっと低温傾向だったし、雨不足もあると思います。
で、肝心のブルーベリーですが、去年や一昨年の日記を見てみました。
ウエイマウスやらアーリーブルーが、色づき始めたとあります。
500g収穫ともあります。
でも、6/20現在、どれだけ探しても、ブルーの実なんて見あたらない。
去年は、開園が7/1でした。
そして、来園者0名。
けれど、翌日土曜日からは、たくさんのお客様でした。
これでは、今年は7/10になってしまうかも。
いや、だいじょうぶ。
遅くとも、7/7には開園できるでしょう。
緑色の実は、とてもたくさんです。
枝が垂れすぎないよう、手入れして歩く毎日です。
開園、もう少しだけ、お待ちください。