映画「望郷の鐘ー満蒙開拓団の落日」にお年寄りが集う
「この間の満蒙開拓団の映画、よかったねえ」
たまたま顔を合わせたあるお姉様に、そんなふうに話しかけました。80歳代後半くらいの人です。
「ほんに、いい映画だったなあ」
その人はそれだけ言うと、もう目がしらをおさえて、泣き出していました。
2/22、今年も賑やかに、売木村文芸祭が行われました。
なにもかも凍りついて、戸外での農作業が、ほとんど出来ないこの時期だからこその行事だ、と思います。
例年行われてきた午前の部の講演が、今年は映画でした。南信州の映画館で、今上映されていて、村や町ごとにも上映会が行われているようで、その一つだったのでしょうか。
満蒙開拓団、ソ連軍侵攻、関東軍のこと、シベリア抑留、中国人(朝鮮人も)のダム建設労働、中国残留孤児など、断片的にしか知らなかったことが、きちんとした視点で描かれていたと思いました。
ぜひ、多くの人に観ていただきたいとお勧めします。
会場には、いつもにも増して、たくさんの年上の人たちが、集まっていたように見えました。
村内には、シベリア抑留から帰ってきた人も、満蒙開拓団から帰ってきた人もいます。もちろん、大変な目に遭われたようです。
映画のさなかも、話し声が聞こえてきたりしました。泣いている人もいましたが、苦にはなりませんでした。
講演もいいですが、映画もとてもいいものです。
例えば、昭和10年代〜30年代を描いた映画の上映を、70歳代〜90歳代のお年寄りたちのためにという具合に、これからもぜひお願いしたいもの、と思いました。
追記
2/27には、お隣の平谷村で上映されるそうです。詳しくは、「まつのやのつま」さんで検索をどうぞ。