黄門さまを同時進行で見る
「コマーシャルになると、すぐにチャンネルを変えるんだわ。いくらおんなじ黄門さまといったって、話がごちゃごちゃになってかなわん」
「長いもんでねえ、コマーシャルが。待っとれんで、ちょっと変えてみるだけだわ」
おじいちゃんの苦情に、即、おばあちゃんが反応していました。
用事があってあるお家を訪ねたときのお話です。
すっかり日が短くなってきた秋の夕暮れは、農作業も少し一段落して、老夫婦お二人してテレビで「水戸黄門さま」のようでした。
といっても、たいていの地域の人には、上の話は、なんのことかわからないでしょうね。
これこそ信州南端、南は愛知県境の山村ゆえにあずかれるテレビ番組の特典なのです。つまり、信越テレビとCBCテレビの両方が見られるのです。夕方はその両方で「黄門さま」をやっています。
「コマーシャル長いもんねえ。ちらっと見ただけだど、黄門さまをやる俳優がちがうみたいだよ」
そういうふうに返事をしましたけど、なんだかとても楽しくありませんか。
あんなに毎日やっていては、いずれ番組のストックが尽きてしまわないか、と心配になりますが、たぶんまた一番最初のお話にもどるようにしてあることでしょう。壮大なるエンドレス番組なのでしょう。
以前、和知野川温泉というひなびた温泉に入ったときもやっていて、タイムスリップした気になりました。お年寄りにはとても大事な番組です。どうかいつまでも続きますように・・・。
写真は「タマゴタケ」。根元にたまごのカラみたいなのが見えます。毒々しいほどに派手な色ですが、食べられるきのこ、だそうです。
家の周りで、いろんなきのこが出始めています。
売木村のふるさと館にも、今朝はショウゲンジがたくさん売られていました。