秘法「スズメバチ酒」作り
「四合で5000円ですから、かなり高いですね。だから、作ったほどには売れていません。でも、効き目は確かにありますよ。」
たまたま昼食に入ったお店に「オオスズメバチの焼酎づけ」が置いてあったことから、スズメバチ酒の話になりました。
いくらびんの中とはいえ、オオスズメバチがゴロゴロと転がっているのは、そんなに気持ちの良いものではありません。もう、10年くらい前のもので、ずっと封をしたままで置いてあるようでした。
「それにしても、オオスズメバチ酒は珍しい。けっこうたくさんハチが入っていますね・・・。
それで、スズメバチ酒の効き目ですが、飲んでいると体が軽くなりました。楽に動く気がするんですがね。ただ、精力剤というのはどうなんですかねえ。ちょっとわかりません。」
いっしょに食事した人が、そういうことに詳しくて話してくれました。
やっぱり効くのでしょうか。我が家には、ハチに刺された時のための秘薬があります。
昔、ほんのちょっぴりを、大鹿村で買ってきたもので、やはりスズメバチの焼酎づけだということです。
幸いハチには刺されないけれど、ブヨに刺されるたび使っているので、ずいぶん減ってしまいました。飲んだほうが良かったようです。
「スズメバチの毒がハチ刺されに効くのですよ。毒をもって毒を制するですよ。
スズメバチの 焼酎付けは、ハチの体内にある毒を、どれだけ焼酎の中に出させるか、が問題です。死んだスズメバチを、焼酎に入れても、効果はありません。
まず、煙幕でハチを気絶させてます。それから、冷凍庫に入れて保管します。」
飯田あたりのホームセンターやJAには「はちとり」と書いたものが置いてあります。なんだろうかと見てみたら、煙幕の花火でした。
「焼酎の準備ができたら、冷凍庫から出して、網に入れて生き返るのを待ちます。生き返ったら、網ごと壁などにたたきつけて、スズメバチを怒らせるのです。
怒ると毒を出すのでそれを焼酎に入れるのです。そうでないと効き目のあるのはできません。」
いつどこで刺されるかわからないではありませんか。欲しければ、5000円出してでも買うほうがよさそうでした。
写真はギボウシ、芳香がある種類