炭焼き
県の補助を受けて作られた村の炭焼き施設です。
昔からあった村内の稼働可能炭焼き窯は、今ではひとつあるかないかでしょう。
高齢化もあるし、窯が古くなったせいもあると思います。
昭和の30年代には、ほとんどどの家でも焼いていて、それで暮らしていたようにも聞いています。
その炭焼きの今日の状況を聞いてみました。
「1キロ300円で出しているから、1回に200キロとしても、6万円。とても割には合いそうにないです。
ほとんど趣味みたいなものでしょう。」
それはもう絶対そうでしょう。
原材料の原木を用意するだけで、次のような手順が想像できます。
笹などの下草を、草刈機で刈る。
ショベルカーで運搬車の通れる道を作る。
コナラの木を、チェーンソーでこかす。つまり切り倒す。
1メートルの長さに、玉切りする。
運搬車に担ぎ上げ、軽トラの通れる道まで降ろす。
軽トラに積んで、窯のあるところまで運ぶ。
軽トラから降ろして、薪割り機で割る。
炭焼き前だけでも、これだけの作業が必要です。
上にあげた機械を購入するとしたら、どれだけのお金がかかるものやら。
借りてやるとしても、上の作業だけでも、まだ炭焼き作業が残っているのに、ものすごい人件費がいる計算です。
それを、例えばふるさと館では1キロ300円で売っているみたいなのです。
なんてまあ、せこい計算するものではないのでしょうね。