「金」以外は、ゴミ。
「親父の集めた本を、処分しようと思って、古本屋にきてもらった」
ある人が、話してくれました。
「美術関係の本だとか、写真集だとか、買った時はずいぶん高かったろう本が、たくさんあってねえ。
けど、ほとんど持って行ってくれなかった。
おかげで、重い本を捨てるのに、えらい目にあったわ」
そんなものでしょうか。
幸い、我が家にはそういう重い本は、ほとんどありません。
でも、普通の単行本なら、ずいぶんありました。
かなり捨てましたが、まだまだたくさんあります。
「普通の単行本もダメだった。マンガなら、引き取ってくれるそうだよ」
本なんて、若い人は読まない時代になったのでしょう。
「おやじの集めた骨董品も、全然だったねえ。ゴミだったよ」
それもですか。
「なんでも鑑定団」を見ていると、売れそうですけどねえ。」
「あれは、ごく一部の話でしょう。結局ねえ、金だったら、売れるくらいだよ」
まさかねえ、まともな日本人には、金を買う習慣なんて、なかったと思ってますよ。
いや、その前に、買うお金が無かったのかな。