トックリ型の巣は小型スズメバチ?
「蜂が群がっているみたいですよ」
お客さんが知らせてくれました。
それは嬉しい、いや物騒な話です。
お客さんが刺されでもしたら大変。
早速ラビットブルーベリー畑まで行ってみました。
こんな時期にはありえないとは思ったけれど、日本ミツバチの分蜂かと胸がときめいたのです。
残念、見間違いでした。
山法師の木の上のほう、葉の繁った間に、トックリ型の巣がぶら下がっています。
「小型スズメバチ。と言っても、スズメバチよりは少し大きい。唯一トックリ型の巣を作る」
とネットにはありました。
さっそく、村の蜂プロに退治を依頼しました。
下見のあと、夜になってから、退治に来てくれるということになりました。
日中に巣を除去すると、外出中だった蜂が帰ってきて、帰るところが無くなったへとばかり、凶暴になるんだそうです。
夜になって、待っていましたが、蜂プロの現れた様子はありませんでした。
でも、…。
「昨日の夜、退治にきてくれたんだねえ。今朝見たら巣がなくなってた」
「うん、どうも新型の蜂だわ。赤バチよりも少し大きい。巣が柔らかかったなあ」
売木では初めて見る蜂だそうです。
小型スズメバチそのものが、売木にはいなかったろうか。
それはないとは思いますが…。
「刺されたの?気の毒だった。どうもないだろうか」
「うん、だいじょうぶ。ちょっと痛かったけど、もうなんともない」
毒性の弱い蜂なのか、それとも蜂プロが強靭なのか、謎は深まるばかりです。