終了式の間に通知表を書いた
「新任で行った学校が、あなたのお父さんが、校長先生の学校だったの」
高校時代の同窓会で、〇〇さんが話しかけてきました。
そのことは、父から少しだけ、聞いた記憶がありました。
「〇〇さん、知っとるか。新任で来たけど、一生懸命やっとるぞ」
自分が大学4年生、今から50年前のことです。
高校時代か。
勉強もできないし、友達付き合いも少ない、とにかく暗かった。
〇〇さんというのも、顔と名前がわかるくらいで、それ以上、父との話も続かなかったと思います。
その〇〇さんが、今になって話してくれました。
「一学期の始業式の朝になっても、通知表ができてなかったの」
それはまた剛毅な話です。
いや、そのくらいまじめな新任には、重いものだったのでしょう。
「そうしたら、『終業式の校長の話をゆっくりやるから、その間にやってしまいなさい』って・・・。」
校長先生の長い長いお話。
子どもたちにこそ、とんでもない迷惑なことだったでしょう。
大昔のこととはいえ、みんないろいろ失敗を、やらかしているものでした。
若い人たち、すでに先生になった人も、4月からという人もです。
とにかくどんなにつらいことがあっても、途中でやめることは、しないことにしましょう。